「体調不良で仕事を続けるのがもう限界…でも、退職理由として体調不良を伝えていいのだろうか」と悩んでいませんか。
私は以前、夜勤明けに体調を崩して入院したことをきっかけに退職を決意しました。上司にどう切り出すか、退職届には何と書けばいいか、次の面接でどう答えるかを全く知らなかった私は、かなり遠回りをしました。この記事では、体調不良を退職理由にする際の伝え方・例文・面接での答え方を、私の体験も交えながら丁寧に解説します。
体調不良を退職理由にしてもいい?まず知っておきたいこと
結論からいえば、体調不良は立派な退職理由です。むしろ、体調に問題を抱えたまま無理に働き続けることのほうが、患者さんや職場にとっても好ましくありません。
日本看護協会の調査によると、看護師の離職理由のうち「健康上の理由」は毎年15〜18%を占めており、決して珍しいケースではないのです。私が退職を申し出た時も、同僚から「私も体調で悩んでいた」と打ち明けられ、驚いた記憶があります。
ただ、体調不良を伝える前に、次のことを把握しておくと落ち着いて行動できます。
診断書の提出義務はない
「診断書を出せ」と言われても、法的な提出義務はありません。断ることができます
病名・症状の詳細を話す必要はない
「体調管理が難しい状態です」という説明で十分。深く詮索された場合は「プライベートなことで」と返してOK
退職の申し出は2週間前でも可
民法627条では2週間前の申し出で退職できます。就業規則の「1〜3ヶ月前」より法律が優先されます
傷病手当金が受け取れる可能性がある
在職中に体調不良で欠勤した期間があれば、退職後も最長1年6ヶ月給付を受けられる場合があります
本当の理由は人間関係や待遇への不満であるにもかかわらず、言いやすいからという理由だけで「体調不良」を使うのはやめましょう。転職面接で深掘りされた際に矛盾が生じ、かえって印象が悪くなります。この記事は本当に体調に問題がある方向けの内容です。
上司への体調不良の伝え方|私が経験した反応と対処法
体調不良を退職理由として上司に伝える際、多くの看護師がまず直面するのが「引き留め」と「詮索」です。私が退職を申し出た時の第一声も、「もう少し頑張れないか」でした。
その経験で学んだのは、「症状を詳しく話せば話すほど、引き留められやすくなる」という現実です。「部署を変えれば大丈夫では」「夜勤の回数を減らせる」と対案を出されると、断りにくくなってしまいます。
だからこそ、最初から「退職を決めた」という姿勢で話すことが大切です。「相談」ではなく「報告」として伝えること、これが上手に退職を進めるための一番のポイントです。
| 上司の反応 | 対処法 |
|---|---|
| 「もう少し頑張れないか?」 | 「医師からも休養が必要と言われており、すでに退職を決意しています」と明確に伝える |
| 「どういう症状なの?」 | 「詳しい内容はプライベートなことですが、仕事に支障が出ている状態です」で十分 |
| 「診断書を出してほしい」 | 「提出できる状態であれば対応しますが、法的な義務ではないと認識しています」 |
| 「繁忙期なので来月まで待ってほしい」 | 「体調の問題で待てない状態です。引き継ぎには全力で対応します」 |
| 「部署異動で対応できないか?」 | 「部署の問題ではなく、体調面の問題です。退職の判断は変わりません」 |
退職の意思は、忙しい時間帯や他のスタッフがいる場所では伝えないようにしましょう。業務の合間や大部屋ではなく、「少しお時間をいただけますか」と事前に断りを入れてから、個室で話す機会を作ることが大切です。
体調不良の退職理由|シーン別の伝え方と例文
体調不良を退職理由として使う場面は主に3つあります。上司への口頭での申し出、退職届への記載、そして次の職場での面接です。それぞれ伝え方のコツが異なります。
上司への口頭での申し出例文
最初の申し出は必ず口頭で行いましょう。メールや書面での申し出は「誠意がない」と受け取られることがあります。伝える内容は事前に整理しておき、短く簡潔に話すことが重要です。
「〇〇師長、少しお時間をいただけますか。実は体調面のことで、〇月末をもって退職させていただきたいと考えています。医師からも休養が必要と言われており、このまま続けることが難しい状況です。ご迷惑をおかけしますが、どうかご理解をお願いします」
「詳しい内容はプライベートな事情もあり、お伝えするのが難しい状況です。ただ、このまま仕事を続けることで患者さんへの対応に影響が出かねないと判断しました。退職という決断をしたことはすでに固まっています」
退職届の「退職理由」欄の書き方
退職届の理由欄は、基本的に「一身上の都合により」と書けば問題ありません。ただし、傷病手当金の申請を想定している場合は「健康上の理由により」と明記しておくと、後の手続きで役立つことがあります。
「私こと、このたび健康上の理由により、〇〇年〇月〇日をもって退職いたしたく、ここにお願い申し上げます」
「退職願」は退職の許可を求める書類で、受理されなければ撤回できます。「退職届」は撤回できない最終通知です。体調不良の場合は、まず退職願を提出し、受理された後に退職届を出すのが一般的な流れです。
退職申し出の準備チェックリスト
転職面接で「体調不良が退職理由」と聞かれた時の答え方
退職活動の中で最も緊張するのが、転職面接での退職理由の説明です。「体調不良と正直に言ったら不採用になるのでは」と心配になりますよね。私も最初の面接ではうまく答えられず、終わった後に悔しい思いをしました。
何度かの面接を経て気づいたのは、面接官が知りたいのは「また同じことが起きないか」という一点だということです。ですから、「現在は回復していること」と「環境を変えて再発を防ぐ具体的な対策があること」をセットで伝えることがポイントになります。
面接での再現例文
「前職では夜勤が月10回を超える状態が続き、体調を崩して退職しました。退職後に3ヶ月間しっかり休養し、現在は体調が回復しています。今後は日勤中心の勤務でしっかり体調管理をしながら、長く働ける職場を選びたいと考えてご応募しました」
「体調不良により治療が必要となり、退職を決意しました。現在は治療が終わり、主治医からも就労の許可をいただいています。今後は体調管理に気をつけながら、貢献できる環境で長く働きたいと考えています」
「体調が悪くて辞めました」だけで終わらせると、面接官に不安を残します。また、「今は治っています」という主張だけでは信頼されにくいです。「どう環境を変えるか」という具体的な行動計画を伝えることで、説得力が増します。
退職後に受け取れるお金と生活設計
体調不良で退職する場合、退職後の収入が最大の心配事になりますよね。「すぐに働けないかもしれない」という不安を抱えている方に、知っておいてほしい制度を2つご紹介します。私は退職の際にこれらを知らなかったため、かなり後悔しました。
傷病手当金(最大1年6ヶ月)
在職中に病気やケガで連続4日以上休み、給与が支払われなかった期間がある場合、退職後も傷病手当金を受け取ることができます。金額の目安は1日あたりの給与の3分の2程度で、最長で1年6ヶ月にわたって支給されます。
退職後も傷病手当金を受け取るには、「退職日に欠勤中(傷病手当金の受給中か待期期間中)」である必要があります。「元気な状態で退職した後に体調が悪化した」という場合は対象外です。退職日に出勤してしまうと受給権が失われることがあるため、退職前に必ず健康保険組合または協会けんぽに確認してください。
失業給付の「特定理由離職者」扱い
ハローワークに失業給付を申請する際、体調不良による退職は「特定理由離職者」として認定される場合があります。通常の自己都合退職では給付まで3ヶ月の給付制限がありますが、特定理由離職者に認定されると給付制限なしで早期に受け取れます。医師の診断書を準備しておくと認定されやすくなります。
よくある質問
Q. 体調不良を退職理由にしたら、転職活動に不利になりますか?
現在の体調が回復していることと、再発防止策を具体的に伝えれば、不利になりにくいです。看護師の離職理由として「健康上の理由」は一定の割合を占めており、面接官も理解できる理由の一つです。重要なのは「今は大丈夫」「今後こう対策する」をセットで伝えることです。
Q. 上司から「診断書を出してほしい」と言われました。断れますか?
断ることができます。退職届の提出に診断書は法的には必要ありません。「出せる状態であれば対応しますが、現状では難しい状況です」と伝えれば十分です。ただし、傷病手当金や特定理由離職者の認定を受けたい場合は、主治医に診断書の作成をお願いすることになります。
Q. 体調不良で出勤できない状態のまま退職手続きをするにはどうすればいいですか?
電話や郵送での手続きも可能です。退職届は内容証明郵便で送ることができます。傷病手当金の受給を検討している場合は退職日に出勤しないよう注意してください。どうしても交渉が困難な場合は退職代行サービスを利用する方法もあります。また、職場が不当に退職を妨害する場合は労働基準監督署に相談することもできます。
まとめ
- 体調不良は正当な退職理由であり、病名・症状の詳細を話す義務はない
- 退職の申し出は「相談」ではなく「報告」として、具体的な退職日を添えて伝える
- 上司の引き留めには「すでに決意している」「引き継ぎに全力で対応する」と返す
- 診断書の提出義務はなく、断ることができる
- 退職届の理由は「健康上の理由により」または「一身上の都合により」でOK
- 面接では「現在は回復している」「再発防止の対策がある」をセットで伝える
- 在職中に欠勤があれば傷病手当金(最大1年6ヶ月)が受け取れる可能性がある
体調を崩してまで働き続ける必要はありません。自分の健康を守ることは、長いキャリアを続けるためにも必要な判断です。この記事が、退職に踏み出す一歩の参考になれば嬉しいです。
退職後の手続き全体については「看護師の退職までの流れと手続き完全ガイド」もご参照ください。退職理由の例文集は「看護師の退職理由の例文と好印象に伝えるコツ」も参考になります。

